2006年02月15日
インフルエンザについて
インフルエンザにご用心。。。
昨日から春を思わせる暖かさですが、風邪をひいてる方も多いのではないでしょうか。
2月もまだ中旬ですし、冬から春へと季節が変わるこの時期は、とかく体調不良におちいるもの。インフルエンザに対しても油断できません。
インフルエンザと一般的な「風邪(カゼ)」の違いは、インフルエンザの場合、「高熱がでる、発症が突然で症状が激しい」などといわれてますが、例えインフルエンザでかかったとしても、中にはあまり高熱がでない方もいらっしゃるので、ただの風邪と自己判断し無理をしないように気をつけましょう。
熱はウイルスと戦っているあかし
インフルエンザや一般的な風邪だけでなく、病気というものは、ある一定の経過をたどらないと本当に治らないことが多いものです。
例えば、高熱などを発すると悪者のように思われがちですが、実は、関節痛・高熱などの症状は、からだがウイルスと闘っている状態です。
その点を踏まえ、東洋医学の治療は、単純に熱を下げるといった処置をするのではなく、自己免疫力を高め、ウイルスとの闘いがうまくいくように手助けをします。
そのため、病気が改善される過程で、一定の経過をたどり、からだの中の悪いものが排出され、すっきりし、よくなります。
中国の漢方医学の古典である『傷寒論』には、風邪をひいた場合に、こうなったら何日後にはこうなるなど、具体的な症状と経過、そのときにどのような漢方薬で対処するかということが書かれています。
この場合の漢方薬は、症状を抑えるために使うのではなく、ウイルスとうまく闘うための武器であり援軍なのです。
インフルエンザや風邪は熱を出すことが大切
鍼灸治療は、この漢方薬の考え方を応用し、インフルエンザや風邪の治療をおこないます。
インフルエンザや風邪では、冷えにより皮膚の毛穴がふさがり、からだの内側に熱がこもります。この内にある熱が外にもれ出ないと、本当には治ったとはいえない状態です。
そのため、解熱剤をのむと一旦は楽になりますが、またぶり返すという状態も生じるのです。内に火種が残っているようなものですね。
鍼灸治療では内の熱をドンドン外に出すようにします。たくさん発熱・発汗すると、その後たいへん楽になります。
仕事や家事で休むことができないからと解熱剤をのまれるのでしょうが、最近では、西洋医学でも、無理に解熱剤をのまない方法を提唱されるお医者さんも増えています。
このことは、先日放映された『発掘!あるある大事典2』でも紹介されていました。
大阪市立北市民病院内科部長 内本定彦先生は「発熱しても、よほどのことがないかぎり、むやみに熱を下げないようにして下さい!」と言われています。
『発掘!あるある大事典2』「第91回『カゼのウイルスを倒す最強鍋』」
熱があると安静にと考えがちですが、むしろ安静にする必要があるのは、熱が下がったときです。
発熱、そして発汗という経過をたどり、熱が平熱より低い35~36度になったとき、安静が非常に大事です。熱が下がったからとすぐに仕事に行ったりすると、またぶり返したり、こじらせたりします。
熱が下がるとついつい油断しがちなので、よくよく注意しましょう。
足湯や白湯をのんで汗をかきましょう
風邪のひき始め、からだがちょっとゾクゾクしてきたときは、入浴はしないで、足湯でよ~く足を温めましょう。
部屋を暑いくらいの状態にし、厚着をしてたくさん布団かぶって寝ましょう。いっぱい汗をかけば、からだがすっきりし、それだけでも楽になりますよ。
枕元には、汗をかいたときのための着替えもたくさん用意しておいてください。汗をかいたままだと、またからだが冷えて風邪をひき直しますから。
額に冷却シートや冷たい飲みものは×です。飲みものは白湯がいいですね。
これだけでよくなる場合もあります。ポイントはうまく汗をかくことです。うまく汗がかけない場合は、治療をした方がいいですね。
インフルエンザも風邪もひき始めが大事なので、なるべく治療にいかれることをお薦めします。その方が早く治りますよ。
ただし、小さいお子さん、妊婦さん、お年寄り、ぜんそくのある方、心臓病の方、重篤な病気の方は、自己判断でしないで、病院か信頼のおける鍼灸院へ行ってください。
インフルエンザ予防には、よくいわれているように、うがい・手洗いが基本です。これは習慣にして必ずしましょう。
部屋は加湿器などで一定の湿度を保ちましょう。インフルエンザウイルスは寒くて乾燥していると活発化します。
当院では、加湿器の他、時々、漢方薬の「銀翹散(ぎんぎょうさん)」をたくこともあります。銀翹散は熱をくだす漢方薬で、薄荷(ハッカ)も入っています。そのため、電気煎じ器にかけておくと部屋に広がった香りで、頭がすっとした感じになります。
(※漢方薬をお使いになるときは、必ず病院・漢方医・漢方薬局にご相談の上、購入してください。)
中国ではインフルエンザ予防に、板藍根(ばんらんこん)という、アブラナ科の植物「菘藍(しょうらん)」の根のエキスが入ったお茶でうがいをしています。板藍根エキスの入ったのど飴や板藍根のお茶は日本でも買えます。
普段から免疫力や自然治癒力を高める生活を
以上、インフルエンザや風邪に対する注意点と対策をお話しました。
インフルエンザや風邪にならないようにするためにも、またなったとしても重い症状にならないためにも、あるいは速やかに症状を改善するためにも、インフルエンザや風邪を治してくれる大切な自己免疫力、自然治癒力を日ごろから高めるように心がけましょう。
自己免疫力や自然治癒力を高めるためには、普段から「ストレスをためすぎない」、「適度な運動(散歩など)をおこなう」、「食べ過ぎない」、「気持ちの良い睡眠をとる」、「楽しみをもつ」などといった生活上の工夫することも大切です。
※「風邪」の表記について
中医学では、「風邪」という漢字を「フウジャ」と読みます。
「フウジャ」と「カゼ」では、本来概念が異なる別物なので、中医学の世界では、「かぜ」を表記する場合、「風邪」ではなく、「カゼ」もしくは「かぜ」と表記しています。
しかし、一般的には、「かぜ」のことを「風邪」という表記をすることが多いため、今回の文章内では、一般の方になじみの深い「風邪」という表現を使いました。
特に、鍼灸専門学校の学生の方やその他東洋医学関連のみなさまはご注意ください。
カゼと風邪(フウジャ)の違いは別の機会にお話いたします。
投稿者 syoyodo : 16:06 | コメント (0) | トラックバック (0)
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