動物の鍼灸治療

わが家の相棒うさぎのチャーリーは、鍼治療で命びろいをしました。動物にもツボがあり、中国では動物の鍼灸治療が存在します。わが家のチャーリーを題材に、動物の鍼灸治療についてご紹介したいと思います。

うさぎのチャーリー 鍼で命びろい

usagi06.jpg当サイトのほかに、『鍼灸師ピーターの逍遥日記』というブログを運営しています。そのブログ内で私の愛うさチャーリーについてご紹介しています。

チャーリーは、以前体調を大きく崩したことがあり、鍼治療で助かりました。

「うさぎに鍼治療?」って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は鍼灸治療は動物にも有効なんです。意外に知られていないことなので、うさぎのチャーリーの鍼治療についてお話したいと思います。

usagi09.jpgそれは数年前のこと。チャーリーが我が家にやってきて2日目に起こったできごとでした。突然チャーリーのうんちがピタッと止まり出ないのです。実はうさぎは糞が出ないと死んでしまうんですね。このときは大パニックでした。

全身くまなく診ていくと、腰椎の一部が冷えている。ここは、うさぎでいえば百会というツボで、人間でいうと命門というツボにあたるところです。命の源といえる大事なツボ。だからここが冷えているのは大問題なのです。

そこで、刺さない鍼を使うことにしました。みなさまは「刺さない鍼」というのがあることをご存知ですか。材質は金や銀などで、マッチ棒より少し細くて長く、先が尖ってます。その鍼先をツボにあてて、良い気を集めたり悪い気を散らしたりするのです。

usagi04.jpg「刺さない鍼」は、乳幼児などに使われることが多く、「古代鍼」と呼ばれてます。「刺さない鍼」のもっと詳しいお話はまたの機会にしますね。

その古代鍼をチャーリーの百会にあて治療しました。ここで止めておけばまだよかったのですが、無理矢理バランスをとろうと、他もあちこち古代鍼をあててしまいまい、ますます悪化させてしまいました。

当時は鍼灸治療の内弟子修業中でしたので、師匠である藤本蓮風先生のもとに駆け込みました。

蓮風先生はさっとチャーリーの全身を触り、すぐに百会に古代鍼をあてました。

慣れない初めての場所で暴れていたチャーリーもおとなしく身をあずけています。(暴れん坊チャーリーを手なずけてしまうなんて、びっくり!さすが蓮風先生と感心しました)

これで大丈夫といわれ、自宅に連れ帰りました。しばらくすると濃くて赤っぽい尿が出て、糞も出始めました。

これでもう大丈夫とひと安心。翌日、暴れたチャーリーの爪が折れていたので、爪切りのため動物病院へ。前日の騒動をお話すると、鍼治療で治ったことに驚かれました。

蓮風先生に指摘されたのは、あちこちやり過ぎたことと、私の鍼のあて方が悪かったとのことでした。最初に百会を選んで治療しようとしたことはよかったとのことでした。

この騒動でわかったことは、「鍼は効く」ということです。

蓮風先生の鍼によって治ったことはもちろん、私が施した鍼によって悪化したということは、鍼によって大きく体に変化を起こすことができたということをあらわしています。
つまり、正しく診断され、鍼治療をすれば治るし、判断を誤れば危険なこともあるということです。これは、人間でも動物でも同じことです。

今回お話したのは、数年前の修業時代の逸話ですが、このことで鍼灸治療のすばらしさや鍼灸治療の限りない可能性を実感するとともに、たいへんな道を選んだことを痛感しています。

おかげさまで現在は多くの患者さまに当院にお越しいただいてますが、常に精進し、ひとりでも多くの患者さまの苦しみやつらさを軽減できるようになりたいと思っています。

からだや心のお悩みがある方、ご家族のからだのことで悩んでいらっしゃる方は(ペットのことでも結構です)、どうぞお気軽にご相談ください。